ホテルの正しい利用の仕方LOGO

宿泊費は前払いが多い

ホテルによってその料金システムはバラバラです。一般的に利用する低料金から中料金くらいのクラスのホテルであれば、料金は「前払い」が多いです。チェックインの際にあらかじめ支払うのです。チェックインの際に料金を支払うということは、あらかじめ何日宿泊するのかということを決めて予約しておくことが必要です。

ホテルのサービスの根底にあるのは「もてなす」ということです。常にさまざまな人が出入りし、同じ部屋に何度も違う人が宿泊するのがホテルです。前の利用客がチェックアウトしてから新しい宿泊客が到着するまでの間に、ホテルはその部屋を宿泊可能な状態に整えておく必要があります。そのような状態にするためには、「どの部屋が利用されるのか」ということを前もって把握しておき、順序よく効率的に準備を行わなければいけません。そのためには、「予約」してもらうことが必須になります。

宿泊業界ではこの「予約してもらう」ということが常識になっています。当日の飛び込みの宿泊などはあまり好ましく思われない傾向があるようです。ですから、料金も「前もって」ということが多いです。ただ、高級ホテルなどでは「チェックアウト時」の精算にしている場合も多々あります。そのような場合でも、「デポジット」という形で一時金を徴収する場合もあり、やはり「前もって」ということになります。この「前もって」という傾向は宿泊業界の特徴のひとつです。前もってどのような利用者がどの部屋に宿泊するのかを把握しておき、前もって準備する。そして宿泊者からは前もって料金を徴収し、それに見合うサービスを提供するということです。このような「前もって」という傾向は十分なサービスを提供するための「工夫」でもあるのです。

そのような流れに従うことで、私たち利用者は最善を尽くしたサービスを受けることができるようになります。「突然の」ということが敬遠されるのは「最善のサービスを尽くしたい」というホテル側の気持ちがあるのではないでしょうか。私たちに十分リラックスして利用してもらいたいから、私たちに満足のいくサービスを提供し、また利用してもらいたいから、なんでも「事前に」知っておきたいのです。どのような利用者なのか、どれくらいの期間宿泊するのか、事前にしっておけば十分な準備ができるのです。

ホテルのサービスは私たちの少しの配慮で良くなります。たとえ一日だけでも充実した時間を過ごせるか、それとも不満足なサービスを受けることになるのかは、私たちがほんの少しホテルの要望を受け入れられるかどうかにかかっています。それに、後払いではチェックアウトの時間が重ねるとフロントが混んでしまいます。ビジネス利用であればそのチェックアウトはほぼ同じ時刻になりますから、それでは利用者側も円滑にその日の仕事に赴けないのです。

このような少しの配慮の積み重ねも、ホテルの快適さを支える重要な要因です。多くの人が利用するホテルですから、ひとりひとりが少しずつ配慮することで、それが積み重なることで「大きな配慮」になるのです。その互いが積み重ねた大きな配慮がホテルのサービスと相まって私たちの快適な宿泊サービスに還元されることになります。

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